久々のお休みです。
仕事に追われること、早一ヶ月。
この激務何とかしてもらいたいのだが、どうも人手が足りぬらしい。

「…おつかれ…」
「お疲れ様です、…顔、死んでますよ」

四番隊第五班班長、わたしの肩書だ。
最近虚の出現が多く、現世に降りる死神が増えた。
その関係で怪我をして倒れる者や、遠征で物が足りなくなる事も増えた。
自動的に我ら四番隊の出番も増えることになる。

「天宮さん、疲れてないんスか」

伍長を務める者からそう言われた。

「えぇ、」

にこやかに返す、

「もちろん疲れてます」














一か月も休みなしで、朝も夜もない仕事にはうんざりしてきたところだ。
(はは、何日家に帰ってないかな?)
どうせ帰っても一人だからと、ずっと隊舎で生活していた。
久しぶりに家に帰れるのだ。
げっそりとした体を引きずるように家の扉を開けた。
癒されたい、会いたい。


「ただいま、」


まぁ返る声なんて、あるはず、なかった。


「おかえり、遅かったじゃねえか」
「え!?」

部屋の明かりはついていて、主のいないそこでちょこ、と座ってる人物。
仕事ばかりで滅多に会えない、
でも会いたくて会いたくて仕方のない愛しい人。

「冬獅郎!?」
「おう、邪魔してるぜ」
「じゃ、邪魔じゃないけど!何でいるの!?」
「…んだよ、いたら悪ィのか?」

むす、と眉間に皺を寄せる。

「悪くないです」

悪くないです、真顔で返すと笑われた。
冬獅郎とはずいぶん長い付き合いになるが、中々初々しさが抜けない。
彼の事を考えるとドキドキするし、彼といるとさらにドキドキするのだ。
これは病気だ、そうなのだ。

「待ってね、今何か作るから!」

いそいそと腕をまくれば、髪を縛りなおす。
何を作ろうかな、むしろ何かあったかな?
何か疲れ吹っ飛んだ。

「オイ、、無理すんなよ、疲れてんだろ?」

後ろから声がかかる。
心配してくれてる、冬獅郎はいつもそうだ。
でもそれはわたしだけではないはず、救護補給専門の四番隊と違い、実務と庶務を兼ねる十番隊。
しかもその隊長となれば忙しさは比べ物にならない。
でも彼はいつもわたしを気遣ってくれるし、大切にしてくれる。
そう考えるとまたもムフフと笑みが漏れた。

「それは冬獅郎も一緒でしょー?ちゃんとご飯食べてるの?」
「………食べてるって、」
「何よ、その間は」

何とかあるもので料理を作り、食事を終える。
冬獅郎と食べる食事はかなり久々、テンションも最高潮に「ごちそうさま」と手を合わせた。

「お前さっきからニヤニヤしてばっかだぞ」
「…え!!」
「何考えてんだよ、鼻の下伸ばしやがって」

くすくすと笑って冬獅郎がわたしの頬を抓る。
(やらしいことなんて!考えてる!!けど、考えてない!)
見透かされたようで気恥ずかしくなって、立ち上がる。

「ちょ、何言ってんの!…ただ、嬉しかっただけ!」
「そうかよ、それじゃ俺もそんな顔してんのか?」

それって、それって、わたしと一緒の事思ってるってこと?
会えて嬉しいって思ってくれてるのかな?
またもムフフと笑みが漏れ、それを隠そうと冷蔵庫を開ける。

「あ、冬獅郎、アイスあるよ!食べる?」
「おー」

アイスを一つ手に取り、そばへ寄る。

「はい、」

言って覗きこむと翡翠の大きな目がわたしを見つめた。
(えーっと、)
会話が続かず、とりあえずにこっと笑ってみる。

、」

そ、っと覆いかぶさるように冬獅郎が口づけた。
持っていたアイスが床に落ちる。
唇が離れる。

「顔、真っ赤」

に、と照れ臭げに冬獅郎が笑う。
(かわいい、)
そんな事を思ってはいても、わたしの頬は真っ赤に染まっていたようだ。
冬獅郎はかわいい、けどわたしは、ぇえと、何?
今何したかな!
久々過ぎてもう分かんないぞ!
冬獅郎には触れたい、触れたいけど、これって、すごくはずかしい!

「おッま、え」

わたしの顔があまりに赤かったからだろうか、それとも長い時間呆けていたからだろうか。
逆に冬獅郎が口元を押さえ、目を逸らした。

「んな、初めてみてえな顔すんなよ」

可愛過ぎんだろ、というつぶやきが聞こえたかと思うと今度こそ本当に押し倒される。
それでも呆けているわたしを見下ろして、そりゃもう男らしい顔で言ったのだ。




「抱くぞ」






----------------------------------------------------------------------------------
\(^o^)/
結局男らしい冬獅郎さんに戻るっていうね\(^o^)/
好きです!!
抱いてくれ!(133センチ28キロに言うセリフじゃなry)

えぇ、変態です。すみません。