【PEACE MAKER】   Slapstick  〜School〜






無事所詮突破いたしました、B組女子バスケットボール。






応援のお陰だなんて、これっぽっちも思ってませんから…


の遠い目に容赦の無い声が降りかかる。


っ!やったじゃん!」


にっこにこと上機嫌な平助。

何だかそれを見てるとイライラしてきた


「そうねー、やったわねー。だけどね、平助!あんたのクラスは負けたんだよ!」


ちょっとは悔しがれ、このやろう!


「俺たちが勝つから問題なーしっ!」


余裕のガッツポーズを決める平助を白い目で見つつ、は溜息をつく。

その頭に重み。


「…余裕やな、ま、俺らも負けるつもりあらへんけど」


背後には烝が立っていた。

平助はそれで笑みを消す。


「…のクラスの?」

「敵チームのアタマぐらい、覚えとけ」









【あなたのような仏頂面忘れられませんよ。】









しれっと言い放ち、烝はコートへと入っていく。

それを視線で追い、べーっと舌を出す平助。


「何だあいつー、スカしちゃって!気に喰わん!」

「まーまー」


(まぁ確かにほかに言い方ってものがあったと思うけど)

は平助をなだめるように苦笑する。


!俺が勝ったら何かお祝いして!」

「えー、たかだか1勝でしょ〜?」

「されど1勝ですよ、さん!!!」

「優勝したら考えてあげてもいいよ?」

「…うーん」

「何、自信無いの?」


くすくすと覗き込む。


「そ、そんな事無いけどさっ!」

「ま、先生たちの手前、あたしはあんたを応援できないけど…」

「えーっ!?俺したじゃん!してよ!!」


不満そうに頬を膨らます平助を横目で見て、





「 ち ゃ ん と 見 て る か ら さ 」





がふわりと笑う。


「よ。よーし!俺頑張っちゃうもんね!」

「ん、頑張って」


グッとガッツポーズをかまして去っていく平助にひらひらと手を振る。


「あーぁ、張り切っちゃって」


くすくすと笑い声。


「新八!」

「はーい、。さっきは大活躍だったねぇ。これは優勝も狙えるかな?」

「やや、新八からの挑戦と見た!優勝するもんねー」


えへへ、とは照れ笑う。

(何だか新八に褒められると嬉しい…)


「さ、平助たちの試合が始まる。見に行かないと煩いヨ」

「ん」











試合は順調に進んでいる、点差は開くことなく、近差のまま。


「もうすぐタイムアップだねぇ」


時計を見つつ新八が呟く。

このまま行けば、烝たちB組が勝つ。


「…このまま終わるかしらね?」


うぬぬ、とは唸る。


と、そこへ。






「危ねぇ!!北村っ」







「お!?」


そこからはコマ送りの行動だった。


ボールは沙夜の方向へと飛んできて、それを追って鈴が突っ込んできたのだ。

(マジでかっ!)

の反射神経に迷いは無かった。

沙夜と北村の間に割って入り、沙夜を庇う。



ガターーーン!!!



すごい音がした。



「北村っ!?」

!」


どくどくと心臓がなる。


(びっくりしたぁ〜)


あまりに突然の出来事に、は対処が遅れたと反省した。

押し倒すような形になってしまった。

の下には沙夜。


「…沙夜、大丈夫?」

「…う、うん」


一瞬の静寂のあとの騒然。


!ヘイキ!?」


「あ、新八!平気平気」


見たら新八は鈴を抱えていた。


「さっすが新八!」

「へ?何がサ?」

、平気!?」

「ウン、北村くんは?」


「俺は平気です、すみませんでした」


「…北村、無茶すんなっ!」

「すみません」

「…ま、大事無かったんだからヨシとしましょうよ」


の一言で、ゲームは再開された。




ずきり。





左手首がじんわりと痛んだ。





はそれを、知らない振りをした。





試合は近差でB組の勝ち。


得意そうな烝が、と目が合ってくすりと笑った。

















TO BE CONTINUED !

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またも短いですが。

急展開は次ですかね。