【REBORN!】
ひらりひらりと舞い堕ちる雪の華。
「寒いよね、ひばりさん」
「だからって何でここにいるのかな」
「だって、ひばりさんがいつでも来ていいよ、って」
「言ったけど」
「言ったんじゃない」
わたしはソファに座り、喉を仰け反らせ、後ろを見仰ぐ。
そこには当然、椅子に腰掛けて机に向かっている雲雀さんがいて。
まぁ当然の如くわたしには目もくれずにペンを走らせているわけで。
「何見てるの」
「見たいから」
「…うるさいよ」
「はーい」
そう言ってわたしは喉を鳴らして笑う。
「この部屋って暖かいよねー」
「そう?」
「そうだよ、何言ってるの!教室や廊下の寒いことと言ったら!」
「…今日が特別暖かいだけじゃない」
「そんなわけないでしょー」
だってここは応接室、風紀委員の部屋なんだもん。
雲雀さんが、寒いままにしておくはずがない。
「いい加減見るの止めたら?その姿勢苦しいでしょ」
走らせていたペンを置いて、雲雀さんは溜息交じりに言った。
「そんなことないよ」
わたしは笑って言う。
「…そ、」
「あーさっむいなー」
「…」
あ、雲雀さんが黙った。
わたしはなおも彼を見続ける。
すると雲雀さんは立ち上がって、わたしの掛けているソファの前に立った。
「え、なに」
「そのままにしてれば良いよ」
そうして、彼は、わたしの首筋に咬みついた。
「ひゃぁ!?」
なななななにすんの、何すんのこのひと!
わたしは慌てて身を起こそうとするけど、雲雀さんに肩をソファに押し付けられて動けない。
「…この部屋はさむいよ」
言いながら雲雀さんはわたしを見上げる。
切れ筋の、鋭い彼の目がわたしを射る。
それだけで、わたしの顔は上気し熱くなると言うのに。
「…君がいるからあったかいんじゃない」
そう言って、また首筋に口付けを落とす。
吸い付くような、ぴりっとした感覚。
「…っ!」
わたしは思わず目を瞑る。
「そんなにさむいんなら、体、温めてあげないこともないけど」
にやり、と笑みの付いた声が聴こえて、わたしは慌てて目を開けた。
「ま、待って待って!じゅうぶん!充分いただきました、ごちそうさま!」
「…ごちそうさまって、食べるのは僕なんだけど」
「し、知らない!聞こえないっ!」
「君がそんな格好して、僕を誘ってたんでしょ?」
「…勘違いだ、ひばりさん!」
充分なんだよ、本当に。
これ以上熱くなったら、きっと、わたしは溶けてどうしようもなくなってしまうから。
「それじゃ僕を温めてよ、」
きみがいるから世界は熱を持って、
きみがいるから凍て付く冬も乗り越えれて、
きみがいるから世界は色を宿して、
きみがいるから僕の世界は回るんだよ。
きみがいなきゃ、何もかもが無意味だなんて、笑えるよね。
ひらりひらり、舞い堕ちるこの雪の華でさえ、きみがそこに居るから綺麗だと思えるんだ。
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短編。
久しぶりに夢更新!!
あー、雲雀さんすきだ。
てか最近、ちょっとエロいのしか書いてない気がするよ。
今、3月なのに雪降ってんですが。
あ、初めて自分で撮った写真を背景に使用してみました。
被写体はかじ様。さんくす!