【鋼の錬金術師】 21 〜無能!?有能!?2つに1つ!!〜




「頭の風船が割れたほうが負け、分かっていると思うが加減はしろよ!」


ヒューズ中佐がイエア!と叫ぶ。




…お前反対じゃなかったのか!!





「どこからでもかかってきたまえ、


自信満万の笑顔で、大佐は言ってのけやがった。(


頭に風船くっついてる事忘れてないか?



「どちらが保護者で有能か、決着つけるわよ、大佐」


ちゃん、気をつけて!いくら仕事のできない大佐でも、錬金術はすごいから!」



頑張って!とあたしの背を叩く中尉。





あなたのために頑張っちゃいます★鼻血。←主旨違ってる。




「錬金術はすごいって…認めてくれるんだね!中尉!!!」

嬉々と大佐は言う。



「調子に乗らないでください」



ぴしゃりと中尉が大佐を見もせずに言った。


項垂れる大佐。

「どこからでもかかってきなさい………」


さっきより声、ちいさくなってますけど。



「どこからでも、なんて言っちゃって良いんですか?

 かりにも国家資格を得た術師ですけど」



「構わんさ」




みしっ!



かなりナメられている。


たしかに、錬金術の知識は無いけれど、あたしには忍術と体術がある。


現実世界で無駄だと思っていた特殊技能。



あたしは手刀印で五芒星を切る。



「後悔しても知りませんよ、大佐」



言うと、すっと大佐が発火布の手袋をはめた手を掲げた。


もしかすると、あの仕草はダミーかも知れない。


いくら焔の錬金術師と言っても、焔ばかり操っている訳では無さそうだし。


しかし、どんな場合でも格下の者から口火を切るのは定石。


あたしはすぅっと息を吸いこんだ。


「水遁 氷候烈刃!!(ひょうこうれっぱ)


描いた五芒星の中から、氷の刃が何本か飛び出す。


「!?」


見ていた人々が息を呑むのが分かった。


だけど、氷では大佐には勝てない。


パキン!!  ボッ…  ゴォ!!


小規模の爆発。


氷の刃は全て溶けてなくなった。


「氷で私の焔に勝るとでも?」

「口を閉じててください、大佐」

すっと手を上げる大佐。


その後ろにアルを発見★

もげてない方の手を振りながらあの萌え声で。



、頑張れー!!!」





勿論さー!!!!!!!鼻血。




!前ッ!!」


今度はエドか♪



…前?


言われて前を見ると、そこにはにやりと笑う大佐が。



「余所見はいけないな、




「なっ!?」


パキン!!…ボッ。



ゴォッ!!




「チィ…」


大佐の舌打ちが聞こえた。



ふぃー…エドの声が無きゃ丸焦げだったナ。





焔に克つモノ、それは水。


しかし、半端な水では絶対に蒸発させられる。


やはり、動きを止めるしかない。


圧倒的な焔を止められるものは、無い。


雨の時に無能というのも、あながちウソでは無い気もするが…。


絶える事のない湿気。   …かぁ、必要なのは。


参ったなぁ。


爆風による土煙が舞う。


右に気配。


しかしそれはダミー、生気を感じない。


本命は後ろねっ!!


ザン!


大佐があたしの頭(風船)目掛け手刀を振り下ろしてきた。



「残念でしたー」


「な、に!!??」


「風遁…剛浮流気!!(ごううりゅうき)

言いざまに五芒星を切る。



ザァッ!!



風が吹き抜ける。

土埃が一気に飛ぶ。


「く…!」

大佐に隙。



「影よ、捕えよ」


あたしの声だけ、凛と響いた。


「急々如律令!!!」


続ける。



大佐の足をぐるっと影が包む。



「な、に!!!???」


「捕まえましたよ、大佐」


にやり、とあたしは笑った。


…その頭には風船。




決まらねぇ…←項垂れ。




「もらったぁぁぁぁ!!!」


スカっ!


「甘いな!よ!!」


風船付けて動けないくせに格好つけんな!


「こんの…無能!!」


あたしも風船つけられてずかしいんだよ!!

早く終わらせたいの!!


「動けずとも君の風船を割る事ぐらい容易いのだよ!!」


ふわっと回りの空気が温かくなったのを感じた。


まずい。


ゴムの焼ける臭いに、本能が訴える。



「土遁 砂針千羽!(さしせんぱ)



パァン!


砂、堅い土でできた針であたしは大佐の風船を割った。





「「「…」」」




長い沈黙。




「大佐」


「何だね、


「…白髪?」


「私はまだ29だ!!」


「でも」


大佐は上から下まで真っ白だ。


「ヒューズ、これはどう言う事だ?」






「風船の中に小麦粉入れといた★」





いや、そんな★付きで言われましても。




「ヒューズ…」


「アハハ…」







「燃やすぞコラ」






ガラ悪いですよ!大佐!!



「結局、有能なのはちゃんって事よね」


中尉がポツリと言った。



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はい。
こんな勝負かよ!!ってね。
まじめに勝負させる気は無かったんでw笑。
取り敢えず、ヒロイン・さんの勝ちです♪

やっぱりここには鋼目当ての人が多いようですねぇw
毎回ありがとうございます!!
またよろしくお願いしますw
忍術は何かを参考に、適当に考えました。

ウィンリィのとこ書こうか悩み中…書いてほしいですか?
BBSかアンケか拍手かなんかに答えて欲しいなぁ。