【桜蘭高校ホスト部】
「ハルヒ、おハシ取って」
「…はい、どうぞ」
「あ、ハルちゃん、お醤油取ってくれない?」
「どうぞ」
「すまないねえ〜」
「…わさび…」
「あ、ここにありますよ」
「ハルヒ、皿無い?」
「…どうぞ」
「「「「ハル「みなさん、自分でやって下さい」………」」」」
「「「「じゃぁ」」」」
じゃぁって何だ。怒。
【休日其のニ】
大体なんなんだこの状況はッ…!!!!!!!
あたしはハルヒを誘った覚えはあるが、その他の道楽息子野郎たちは一切呼んでいない。
アポも無しに家に入れると教わったか、この金持ちが。←口には気をつけなさい。
「…大丈夫?」
見かねてか、ハルヒがあたしの肩に手を置き慰めてくれた。
「優しいねぇ、ハルちゃんは」
その頭をヨシヨシと撫でる。
本当、癒されるよ、ハルヒには。
唯一の心のオアシスだよ。
「いえ…前うちにも来て散々してましたから…何か…」
「苦労してるのねぇ、ハルちゃん」
泣ける話だ。
あたしはハルヒと女同士の話とか。
日々の苦労の話とか。
部員の悪口とか。
部員の昔話とか。
したかったのにさ。
「〜、お茶〜」(環)
「自分で淹れやがれ」
この招かれざる客が!!怒。
「母さん!!娘がめちゃめちゃ怒ってるよ!!反抗期か!?」(環)
「…いつの間には俺の子になったんだい、父さん」(鏡夜)
まぁ、この人たちには早々にお帰りいただいて、夜にでも…。
「ねぇねぇ、ちゃん、今日はお泊まりしてって良いんでしょ?」
必殺下アングル!!!!!!
いつものあたしならば、ここで鼻血…もとい是と言ってしまうが。
が!
今日のあたしは一味も二味も違うぞ!!
ま、負けるな、あたし!!
頑張れ、あたし!!
「ねえ、ダメ?」
「うん、良いヨ」
ダメでした―――――――――!!!!
くそぅ…あたしもまだまだ青二才か…。←何ですか。
「やったぁ〜、崇!!ちゃんちでお泊まり会だよ〜」
オプションの花も盛大に散らせております、今日のハニー先輩。
絶好調。
「それじゃぁ俺は帰るよ」
鏡夜がそう言って立ちあがった。
帰れ帰れ。
「何!?鏡夜は帰るのか!?」(環)
「そうだが…何か問題でもあるのか?」(鏡夜)
「…泊まっていかないか?」(環)
な、何―――――――!!??
「…それはさすがに厚かまし過ぎるんじゃないか?」(鏡夜)
「その通りだよ、全く…環も帰って…」
「…」(環)
「仕方無い、、頼めないか?(面白そうだから)泊めてほしいんだが」(鏡夜)
泊めてほしいんだが、の前に変なニュアンス含みませんでしたか、今!!??
「「どうせ1人泊めるも6人泊めるもいっしょでしょ」」
一緒でたまるか。
「…大丈夫?」
本日2度目、聖母のような声ですよ、ハルヒ。
「ん〜…まぁ、仕方無いでしょ」
「でも、この部屋に全員寝れるかな…ザコ寝なんてあの人達知らないんじゃない?」
ハルヒの言葉も最もである。
ここはあたし、のマンションの一室。
自室と客室合わせても3つしかベッドは無い。
和室があるが、そこに布団を敷いて寝れるのもせいぜい2人が限度。
双子・ハルヒ・あたしでベッド1つづつ、ハニー・モリ両先輩を布団で寝てもらっても。
一番問題の環と鏡夜の寝る場所が無い。
と、ハルヒは考えているのである。
「大丈夫、その辺は」
だって、ここは東帝マンション。
東宮グループ(あたしは東宮のご令嬢)のマンションである。
「環、601ね。双子は602、ハニー先輩とモリ先輩は603、鏡夜は604で」
それぞれにカギを渡す。
「え?」(ハルヒ)
そう。
この6階、ワンフロア全室があたしの居住地である。
と言うか、使ってるのはこの605だけなんだけどね。
「はぁ〜い、おやすみ〜」(ハニー)
「「じゃぁね」」(双子)
「良い夢を、娘達」(環)
「お邪魔したな」(鏡夜)
邪魔したと思ったなら、最初から来るな!!怒。
「ったく、どうやって育ったらあんなに自由に振舞えるんだ?」
理解不能だ。
「そっか、もお金持ちなんだ…」
「なぁに、ハルヒってば」
「何か、みんなとは違ったから」
「違うわよー、あいつ等とは。あたしはあんなに自由に生きてないから」
苦笑ととも言った。
勿論あいつ等は片付けもしないので、今、洗い物をしている最中なのだが。
「まぁ、あたしもわがままに育ってる方だけどね」
「そんな事無いよ」
「あの人たちに囲まれてるからそう思えるだけよ」
ありゃ、黙っちゃった。
図星?
それはそれでちょっとひどくない?
「は、鏡夜先輩とは幼馴染かなんかなの?」
「うん、親同士が仲良くてね。小さい頃から遊んでたよ」
「そうだ…って何型?」
「ABだけど?」
「(鏡夜先輩と一緒…!!)そ、そうなんだ…」
ハルヒの思ってる事が手に取るようだよ、母さん。←は。
「ハルヒ、もう休んで良いよ…折角お客さんとしてきたのに…悪かったね」
「いえ…」
「ふふふ…あいつ等いつかシメる…」
「…包丁危ないよ(やっぱりAB型…)」
「あ、ごめんごめん」
夜は長いよ、ゆっくりお休み。
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