【PEACE MAKER】
ねぇ、満たしてくれるのでしょう?
この果てし無い底なしの飢えた心を。
「新八?」
気持ちが悪い。
「まだ寝てる?」
頭がガンガンして、物が良く考えられない。
「開けるよ?ね、新八」
〜風邪っぴき意地っ張りオールナイト〜
「待った」
良く分からないけど、体をズルズル引っ張って俺は今立ってる?座ってる?
たぶん立ってる。
障子を背にしてもたれかかって、立ってる。
「何だ、新八起きてたんだ。入ってい「ダメ、着替え中だから。なに、ってば覗きたい?」
くすくす、と笑って…笑って?
良く分からない。
「そ、そんな訳…!もうッ、土方さんが呼んでたよ」
怒ったような、照れたようなそんな言葉が聞こえた。
「ン、分かった………、平助、呼んできて」
「え?ちょっと、私は忙しいのよ〜?自分で行っ「頼んだヨ」
の言葉を遮ったのは今日、これで2回目。
「…分かったわよ」
悟られたかもしれない。
怒らせたかもしれない。
「情けねぇ…」
ズルズル、とその場にへたりこむ。
頭がイタイ。
ヤバイ、と警告音を発してる。
これは風邪?
この年になって、情けない。
「ぱっつぁ〜ん?」
能天気な声が聞こえて障子が予告もなく開かれた。
「…何そんなとこでへばってんの」
「良いから入って、戸、閉めてヨ」
息切れがする。
声がついてこない。
「ちゃんが俺を呼びに来るからさー…何、もしかして事後t「黙ってくれる?」
「冗談じゃん、どした?」
「風邪引いた」
「らしいね、大丈夫…?」
「…じゃない」
「らしいね。もしかしてさ、朝方厠で」
「バレた?」
「…臭ったから、ぱっつぁん、ソレ相当やばいんじゃ」
「ウン、だからも、寝かして」
「…そのために俺呼んだの?」
「副長んトコ、代わりに行ってきて」
「良いけどさー…なるほどね、新八っつぁん、さすがさすが名演技」
パチパチっと拍手が聞こえ、俺は怪訝に眉を寄せた。
「ちゃん怒ってたぜぇ?…俺が言うのも何だけど、もっと頼ってやっ「分かってるヨ」
分かってる。
が人一倍優しくて、他人の調子に敏感だって事も。
が人一倍頑固者で、寂しがり屋だって事も。
知ってて、その上で。
「お前だって、知らない振りさせっだろうが、平助…」
「ま…病状によるね。看病もされたいけどさ、彼女に♪」
「…あそ」
平助が出てって、俺はやっと横になる。
心配かけたくない、なんて思ってるわけじゃない。
どんなに繋がっていても心配は付いてくるモンだし。
決して拭い去れたモンじゃないし。
しないって方が無理な話だし。
でも物事には、レベルってモンがある。
あの子はきっと、自分を押し込めて、追い詰めて、殺してしまう。
自分のせいだとか、自分よりも他人だとか、言い出しかねない。
俺はそんなの、厭だ。
彼女だから、彼女だけは、厭だ。
布団にもぐりこむと、痛みに耐えつつ荒い呼吸を繰り返す。
寝かせろって言ったは良いが、とても眠れたものじゃない。
ぐるぐると回る世界。
気持ちが悪くなるため目は閉じてるが、ぐるぐると回る感覚だけが襲ってくる。
回ってるのは自分だと。
何刻経っただろうか、俺は厠に立った。
「さむ…」
雪が積もる庭に目を向けつつ、俺は足を引き摺るように歩を進める。
ヤバイ、と思った時には、遅かった。
ぐるり、世界が、回って。
意識は闇に落ちた。
− BLACK OUT −
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パチはきっと風邪引きませんよ(うっそマジで)
風邪っぴきで弱ってるパチにあんな事やこんな事をしましょう!!
後編で!!!!!
頑張って表に置けるようにします(黙れ)
後編へ続きます。
こんぺいとう、祝一万打!
管理人恵様へ捧げます。おめでとう!
…要らなかったご免YO☆
みんな平助夢ばかり…負けない!平助には負けない!
そして泣かない!(何が)